２０１５．０７．３１．

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　うらめしや〜　　冥途のみやげ展

　　夏は怪談である。

　　今、上野の東京藝術大学美術館で、表記の展覧会が開かれている。

　　応挙から松園までの　「うらみの競演」　約５０幅が展示されている。

　　そろそろ我々も　「冥途への土産」　を準備すべき年頃になった。

　　今夕家内と二人で出掛けた。


　　この日は　「講談と上方落語でうらめしや〜」　というイベントもあって、

　　一龍齋貞水（講談）と林家染雀（上方落語）の迫力ある演技も楽しめた。

　　折しもこの日は満月。上野の森でたっぷりそれも堪能出来た。

　　「幽霊」　は殆んどが女性であった。

　　それだけ　「女のうらみ」　は深いのであろう。

　　しかし「幽霊」になれるのは「絶世の美人」だけだとあって、僕は隣の家内の顔を見て安心した。

　　通常人は　「お化け」　か　「妖怪」　にしかなれないそうであった。

　　昨今は夜道も明るくなって　「幽霊」　も出にくくなった。

　　しかし　「幽霊」　よりもっと怖ろしい　「人間の妖怪」　が百鬼夜行する時代にもなりつつある。