２０１６．０６．２６．

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ス　イ　カ　の　季　節

　　そろそろスイカを食べたい季節になった。

　　トモに買って来て貰って今夕その夢が叶った。

　　改めてその姿を眺めると、昔に比べて皮が薄い。

　　これでは食べた後を、お漬物には造り難い。

　　タネは小さく少なかった。甘く美味しかった。

　　しかし入歯のせいか身を堅く感じた。

子供の頃から僕はスイカが大好きである。

昔はスイカには当り外れがあって、美味しいスイカを選ぶのは、自ら栽培を経験したこともある父の

役目であった。ポンポンと上から叩いてみて、その良否を判断してくれた。

今は品種改良も進んでその必要はなくなった。切り身で買えるから見た目で選べる。

井戸ではなく冷蔵庫で冷やせるようにもなった。　

有難い時代になった。

しかし最今の世の中の動きを見ていると、僕は気楽な気分ばかりでは居られない。

何時からこんな時代になったのか、内外共に不安要因がいっぱいである。

昨日はイギリスがＥＵから離脱する方向に舵を切った。アメリカではトランプ氏の過激な発言が多数の

支持を得ている。イスラムの強硬派は相変わらずあちこちで事件を起こす。

日本の政治や経済の行方も不透明である。参院選挙の結果如何では平和憲法の維持も難しい。

毎日毎日不可解な殺人事件が報道される・・・・・。

これでは戦中戦後、物がなかった時代の方がましだったとさえ思われる。

しかし困ったことに、けしからぬ犯人や、過激な発言にも多少の共感や同情を覚えるのである。

物は豊かだが、人の心は落着かなくなった。そう感じる昨今である。