０５．０８．２２．

　　　　　　“夢をあきらめるな”　　　ＮＯＭＯクラブの健闘

　　　久し振りに東京ドームへ都市対抗野球を観に行っ
　　てきました。奇しくも堺市代表で、“ＮＯＭＯクラブ”が
　　開幕第一戦に登場したからです。

　　　都市対抗と言えば、昔は小生が勤めていた新日鉄
　　から常に数チームが出場していたので、必ず応援に
　　出掛けたものでした。今は全チームが解散し、幾つか
　　のチームが細々とクラブチームとして存続しているの
　　みです。　その中から旧堺製鉄所のメンバーを母体
　　に、ＮＯＭＯクラブが出て来てくれました。

　　　以前ご紹介したように、このチームは大リーグで
　　活躍している野茂英雄投手の肝いりで生まれました。
　　　
　　　日本野球連盟に登録している企業チームは現在８４。
　　２００を超えていた６０年代とは隔世の感があります。
　　　逆にクラブチームは７６から２４９に増えています。
　　　野球人気は依然として根強いのです。
　　
　　　“都市対抗”と称しながら、この大会は何時しか
　　“企業対抗”に性格を変えて行きました。

　　　終戦直後は、“函館オーシャン”や“横浜金港クラブ”
　　“神戸クラブ”など多くのクラブチームが、企業チームに
　　交じって出場していましたが、次第に姿を消しました。
　　　その意味では、“働きながら好きな野球を続ける”
　　という、本来の健全な姿に戻りつつあるともいえます。

　　　今年はＮＯＭＯクラブや欽ちゃんの“茨城ゴールデン
　　ゴールズ”が話題を集めましたが、まだまだクラブチー
　　ムの将来は厳しいと思います。

　　　堺の相手は　“ＪＲ東日本”でした。“ＪＲ”も国鉄時代
　　からの名門で、今の“ヤクルト”の前身です。
　　　阪神の赤星選手がそのＯＢです。
　　　スタンドの応援も、外野席までいっぱいになりましたが、
　　一方堺の方は、その１割くらいで淋しいかぎりでした。
　　　選手の数も５〜６人少ないように思いました。

　　　試合は７回表まで１−２の接戦で、あわやという期待
　　を持たせました。しかし堺は、７回裏二死からエラーと
　　ホームランで４点を取られ、１−６と敗れました。

　　　堺は松下電器や大阪ガスという強豪から補強選手を
　　入れていました。その人達の活躍もあったのですが、
　　エースの藤江が開幕直前に怪我をし、投手交代の時
　　期を失したのが敗因となりました。

　　　堺の選手にはアルバイトをしながら頑張っている連中
　　も居るそうです。チームのモットーは“夢をあきらめるな”
　　だそうです。
　　　今後の健闘を祈りたいと思います。